新潟市の繁華街、古町通8番町にほど近い店の名を冠した通りに鍋茶屋はある。弘化3(1846)年の創業以来、初代からの味と技、風格を受け継ぎ、古町花街と共に多くの文人墨客に愛されてきた。
初代店主、高橋谷三郎がすっぽん料理を始めたことが店名の由来。店の印の亀甲形であるとともに、現在もその味と伝統を受け継いだ料理の数々を提供している。季節の移ろいも繊細に捉え、郷土料理の「のっぺ」、食材にも山菜、海の幸など四季折々の味わいでお客を迎えている。
明治41年に2度の大火に見舞われながらも、同43年には再建。その後も昭和初期の増築を経て現在に至る。近代和風の粋を凝らし、洋装を取り入れた建築は評価が高く、平成12年に7つの建物が国の登録有形文化財に指定されている。中でも本館3階の「200畳敷きの大広間」は3代目、高橋高四郎が昭和初期にヨーロッパなどを外遊した折に考案したもの。全国でもめずらしい大規模な木造大広間は積み重ねられた店の歴史を物語っている。
鍋茶屋の歴史を語る上で切り離せないのが、古町花柳界とのつながり。日本海に面し、信濃川と阿賀野川が流れる新潟市は古くから湊町として栄え、町の発展と密接なつながりがあった花街も隆盛を極めた。芸妓目当てに多くの著名人、各界の有名人が訪れ、その縁は数々の作品として今に伝わる。現在も伝統芸能「古町芸妓」として、料亭ならではの楽しみで訪れた人をもてなしている。
お食事
周辺観光のご案内
萬代橋
六連アーチの萬代橋は、その建築技術とデザインの価値が認められ国の重要指定文化財に指定されている。川の堤防には遊歩道が整備されていて、春には桜やチューリップが咲き誇る。川岸にはいくつかカフェもあり、水辺にちなんだイベントも数多く開催される。
http://www.hrr.mlit.go.jp/niikoku/info/bandaibashi/
福島潟
春の福島潟は菜の花が満開に。雪景色の五頭連峰を背景に、約5ヘクタールの菜の花畑を楽しむことができる。福島潟は、広大な敷地にさまざまな野鳥や植物を見ることができる公園で、ビュー福島潟では地上29メートル最上階からの景色を楽しめる。
http://www.pavc.ne.jp/~hishikui/
店舗情報
- 所在地
新潟県新潟市中央区東堀通8-1420 - 営業時間
午前11時30分~午後9時 -
日曜休業 - 問合・申込
025-222-6131 - アクセス
JR新潟駅から車で約10分 - WEBサイト
http://www.nabedyaya.co.jp/