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百年料亭ネットワーク 参画料亭一覧〈北より所在地順〉
津軽富士・岩木山を一望、館内に流れる川に野趣
青森県黒石市
料亭 富士見館
黒石城跡の御幸公園すぐ下に広がる緩やかな傾斜地、緑豊かな景観の中にたたずむように建ち、自然の庭園の環境に共生する建物という風情さえうかがえる。
創業は明治28(1895)年。120余年前から現在の地で営業を続けている。富士見館の名は、館内から一望できる秀峰、津軽富士・岩木山の雄姿に由来する。
料理、器にこだわり おもてなし150年余の歴史
秋田県湯沢市
料亭 石川
文久3(1863)年創業。以来、150年余の歴史を刻む。一貫して地域に根ざす文化としての郷土料理や素材とおもてなし料理にこだわり続ける。訪れる客は、荘厳な館構えの空気感や落ち着いた建物の歴史と風格に加え、多い冬で2メートルに達する豪雪に耐える5寸柱が支える安定感や重厚感を絶賛する。
深く刻まれた歴史 時代を超えたロマン
岩手県盛岡市
料亭 京極
昭和13(1938)年、城下町の繁華街・盛岡市大通りに創業。広間の折上格天井や、欅の一枚板を使った漆塗りの廊下など、上質な技と材とが織り成す空間には、当地出身の平民宰相・原敬ゆかりの品々も並ぶ。建物同様に、地場の食材を大切にする心と、研ぎ澄まされた技で仕上げられた一皿一皿は、目にも美味しい。
文人が“談論”交わした館、杜の都一望し懐石料理
宮城県仙台市
懐石料理 東洋館
奥州の名将、伊達政宗のお膝元、宮城県仙台市から広瀬川を隔てた丘陵地の「東海道越路」と呼ばれた小高い丘に建つ。
明治40年に創業し、詩人・土井晩翠や哲学者・阿部次郎らが広瀬川の瀬音を聞きながら、俳人芭蕉を語り合い、談論に時を過ごした館である。
命名は伊藤博文初代首相、四季の郷土料理が自慢
山形県山形市
四山楼
「明治12年、山形を訪れた伊藤博文公(初代首相、当時は内務卿)が楼の二階から四方を見渡し、山々の美しさに感銘を受け、『四山楼』(しさんろう)と名付けていただきました」(おかみの柿本京子さん)。
東に蔵王、西に月山。四方の山は変わることなく、訪れる人たちを楽しませている。
明治天皇をもてなした老舗で味わう山形の京懐石
山形県山形市
料亭 亀松閣
明治14年、天皇陛下の山形行幸の際、行在所として新築され、その後明治22年に民間に払い下げとなり料亭として続いてきた。風格のある建物の内部は全室個室。どの部屋からも庭の景色が楽しめ、春の桜はとくに見事。料理は、先代板長の流れを汲んだ京懐石。地元山形の食材をふんだんに使った繊細な品々が楽しめる。
最高級米沢牛と郷土料理、建物に「大正ロマン」
山形県米沢市
米沢牛・山懐料理 吉亭
上杉の城下町、山形県米沢市。上杉家の家老屋敷があった土地に、江戸時代末期に「津の国屋吉貞(よしてい)」の屋号で米沢織の織元を営んだのが始まり。
座敷の個室や茶の間、いろりなど和の雰囲気を中心にして、洋風のテーブル席があるなど、和洋折衷の文化が栄えた「大正ロマン」の空気を感じさせる。
時代捉え“らしさ”守る、創業300年 伝統に立脚
新潟県新潟市
日本料理 行形亭
江戸時代中期の元禄年間に創業。松林の中で茶店として始まり、日本料理店の姿に変わったのは江戸後期ごろと伝えられる。300年以上にわたり、新潟を代表する名店として、多くの食通をうならせてきた。
門を含む10カ所が平成12年、国登録有形文化財に登録された。
古町花柳界と歩んだ歴史、国指定文化財の名館
新潟県新潟市
料亭 鍋茶屋
新潟市の繁華街、古町通8番町にほど近い店の名を冠した通りに鍋茶屋はある。弘化3(1846)年の創業以来、初代からの味と技、風格を受け継ぎ、古町花街と共に多くの文人墨客に愛されてきた。
初代店主、高橋谷三郎がすっぽん料理を始めたことが店名の由来。
200年前からの口伝え、七転八起のだるま精神
新潟県上越市
百年料亭 宇喜世
今の仲町は江戸時代に田端町と呼ばれ、宇喜世はこの頃、魚の卸業だったようで、200年近く前からの営業が口伝えされるが、史料をさかのぼると、少なくても130年以上前の明治14(1881)年には創建されていたことが知れる。仲町通りに面した東門と大門通り沿いの北門は共に国登録有形文化財。地区を代表する歴史的景観資源でもある。
御用邸料理人の系譜、富山湾の幸を提供
富山県富山市
磯料理 松月
創業は明治44年にさかのぼる。富山市岩瀬港町にある岩瀬の浜は、北前船が往来し隆盛を極め廻船問屋が軒を並べる町。粋な“浜の旦那衆”に引き立てられ、高級料亭としての風格を育み、その面影が随所に漂う。港町風情の岩瀬浜運河沿いを小路に入った閑静な中に、土塀と黒瓦が格式と格調を感じさせる重厚な建物が印象的だ。
99畳の「鳳凰の間」、亭内さながら美術館
長野県松本市
割烹 松本館
明治23(1890)年の創業で、国宝松本城の三の丸総堀跡に建築された。
2階に99畳の大広間「鳳凰(ほうおう)の間」があり、中庭にせり出すように朱色の中華風の八角堂手洗棟があり、鳳凰の間を含む旧館建物と八角堂手洗棟が国の登録有形文化財に認定されている。
山中温泉 名勝こおろぎ橋のたもとで四季のお料理を
石川県加賀市
料亭 明月楼
大正初年創業の山中温泉の料亭。すべて川に面したお座敷で、広間を含めて5室。瀬音を耳に、四季の変化を感じながら、ゆったりと料理をいただく。
創業より看板は鰻料理。生簀に泳がせ余分な脂を抜いた国産鰻と、創業時より継ぎ足しの秘伝のタレとの相性は抜群。丼の他、鰻づくしのコースも用意している。
時とこころをつなぐ武蔵野の風趣豊かな庭園
埼玉県川越市
料亭 山屋
幕末、豪商と言われた横田五郎兵衛の本宅と地続きで営まれていた仕出し屋として創業。明治初年に山屋初代半兵衛が現在の地にあった横田家別邸を譲り受け、現当主は5代目。
千坪近い敷地の中に、その全盛期、富にあかして贅を尽くしたこの別邸は、川越藩主松平家をはじめ多くの賓客を迎えた貴賓館の名残りをとどめている。
四季折々の自然と日本料理、広大な庭園に純日本風建築
岐阜県岐阜市
伝統料亭 萬松館
四季が織りなす豊かな自然と純日本風の木造平屋建てのたたずまいが調和する、岐阜県最古唯一の伝統料亭「萬松館」。
個室からの眺めとともに、旬の食材を巧みに使った料理はくつろぎと至福の時に浸れる。明治から大正、昭和、平成と伝統を紡ぎ、昭和天皇が来県の折にご宿泊されたのをはじめ、数多くの名士賓客が訪れた。
季節の移ろいを表現する文化人が集った老舗料理
岐阜県岐阜市
ぎふ水琴亭
創業は幕末、1864年。岐阜県出身の実業家であり茶人でもある「原三渓(はらさんけい)」をはじめ多くの文化人に愛された料亭。敷地内に広がる日本庭園には四季折々の草木が花を咲かせる。梅の花が開く時期には花を愛で、その香りに包まれて梅を使った料理をいただく。日本の四季を五感で味わい、岐阜の地酒とともにゆったりと過ごしたい。
陶器三昧のまち 多治見本町オリベストリートの料亭
岐阜県多治見市
郷土料理 松正
料亭のある本町は、明治から昭和初期にかけて美濃焼の陶磁器問屋が軒を並べ、多治見の商業の中心として栄えた通り。東濃地方の四季折々の郷土料理を古陶器で味わう。
料理の最後を締めくくる名物「五平田」(五平餅)は、甘く香ばしい胡麻ダレが絶品。
※こちらの料亭は、webサイトへのリンクはございません。
千三百年の歴史を刻む養老の地で非日常を味わう
岐阜県養老町
千歳楼
元正天皇行幸の年から千年余りが経った1764年、この地に創業。明治・大正・昭和初期の三代に渡って増築を重ねてきた数奇屋造りの建物は、養老の滝にほど近い現在の地で、養老公園とともにその歴史を刻んできた。当時のままの唐破風の玄関を入ると、一瞬にして時間をさかのぼってしまったかのような空間が広がる。
ペリー来航の時代より文人墨客に愛される臨海の老舗
愛知県半田市
望洲楼
幕末の安政2年(1855年)に、酒造りの盛んであったこの地に開業。以来160年余、時の流れを感じさせる趣深い料亭として、福沢諭吉など名だたる文化人に愛されてきた。座敷は緑豊かな丘に建てられ、衣浦の海を一望できる。高低差がある建物の間を木製リフトで料理が運ばれるのも名物のひとつ。
大正時代の建築と琵琶湖の食を味わう
滋賀県彦根市
御料理 伊勢幾
滋賀県の城下町彦根にある明治10年創業の老舗料亭。ほど近くにある琵琶湖や鈴鹿山系の自然の恵みが四季折々に味わえる。夏は鮎、冬は鴨、そして創業以来の伝統を受け継ぐ鯉こくが名物。
季節ごとに趣を変える庭の風景とともに湖国彦根の旬の味を堪能したい。
四国の玄関口、蔵カフェと杉の網代造り
香川県宇多津町
料亭 公楽
数寄屋造りの建物は築100年を越え、亭主の米崎彰洋さん(54)の祖父が戦後すぐに借り受け、料亭旅館を始めたのが最初。以来、創業から70年余。
代表的造りは、大広間だった蔵カフェの天井の杉を使った総網代(あじろ)造り。庭の見える和室と少人数用の茶室のしつらえも荘厳な雰囲気が漂う。
明治の伝統を新しい感覚で今に伝える土佐の老舗
高知県高知市
得月楼
自由民権運動発祥の地として知られる高知市にある得月楼。宮尾登美子の小説であり映画化もされた『陽暉楼』の舞台として広く知られている。明治3年の創業時は、会席料理の導入や書画会など当時としては斬新な企画を次々と開催していた。料理は山海の幸を豪快に盛り付けた「皿鉢料理」や、初代板前より受け継ぐ土佐会席などが揃う。
「文明開化の味」伝承、八丁みその牛鍋
福岡県北九州市
料亭 金鍋
金鍋は明治初め、小倉港近くに九州初の牛鍋屋として誕生。小倉城に駐屯した歩兵連隊を中心に親しまれた。120年以上にわたり“文明開化の味”を今に受け継いでいる。明治28年に洞海湾の北岸、若松(北九州市若松区)に移転し料亭となる。当時の若松は石炭の積み出し港として活況を呈しており、金鍋も多くの客でにぎわったという。
最高級の真ハモをしゃぶしゃぶで提供
大分県中津市
日本料理 筑紫亭
明治34年の創業。大正3年築の主屋と離れと塀は、国の有形文化財に登録されている。母屋は中庭を囲みロの字型になっていて数寄屋風の造作。2階に52畳の大広間と20畳の広間がある。中津のハモを全国にしらしめた料亭。
1年中、その日に水揚げされたものだけを使ったハモ料理をいただくことができる。
臼杵の豊かな食材を使った会席・ふぐ料理
大分県臼杵市
ふぐ・日本料理 喜楽庵
明治11年創業、大正元年の建造。当時の趣ある雰囲気を残しており、各部屋から美しい庭園を眺めることができる。96畳の大広間や座敷など、歴史を感じさせる静かな空間となっている。
「喜楽庵」では、臼杵の旬の食材を使った懐石料理や、新鮮なふぐ料理が味わえる。獲れたてのふぐの甘みと歯ごたえは、一度食べると忘れられない。
維新の息吹残る老舗、長崎ならではの卓袱料理
長崎県長崎市
料亭 一力
長崎県に通商を求め黒船が来航した頃の文化10(1813)年、大村藩士・山本保助が当時、毛皮商を営んでいた唐の陳健の屋敷を買い取り開業したのが料亭「一力」だ。 創業から200余年を超える老舗中の老舗。長崎が発祥とされる和、中華、阿蘭陀(オランダ)の「和華蘭(わからん)文化」が生かされた卓袱(しっぽく)料理が堪能できる。
受け継がれてきた伝統の味、食を楽しみ 趣に酔う
熊本県熊本市
料亭 田吾作
明治28年の創業以来、百有余年。京懐石を基本としながら、吟味された郷土の素材をふんだんに使い贅を尽くした懐石料理が味わえる。四季折々の草木に野鳥が訪れる日本庭園を中心に、大小趣の異なる数々の座敷が用意されている。
日本の伝統的な時間と空間の演出、すなわち「おもてなしの心」が息づく料亭。
- ① 青森県黒石市 料亭 富士見館
- ② 秋田県湯沢市 料亭 石川
- ③ 岩手県盛岡市 料理 京極
- ④ 宮城県仙台市 懐石料理 東洋館
- ⑤ 山形県山形市 四山楼
- ⑥ 山形県山形市 料亭 亀松閣
- ⑦ 山形県米沢市 米沢牛・山懐料理 吉亭
- ⑧ 新潟県新潟市 日本料亭 行形亭
- ⑨ 新潟県新潟市 料亭 鍋茶屋
- ⑩ 新潟県上越市 百年料亭 宇喜世
- ⑪ 富山県富山市 磯料理 松月
- ⑫ 長野県松本市 割烹 松本館
- ⑬ 石川県加賀市 料亭 明月楼
- ⑭ 埼玉県川越市 料亭 山屋
- ⑮ 岐阜県岐阜市 伝統料亭 萬松館
- ⑯ 岐阜県岐阜市 ぎふ水琴亭
- ⑰ 岐阜県多治見市 郷土料理 松正
- ⑱ 岐阜県養老町 千歳楼
- ⑲ 愛知県半田市 望洲楼
- ⑳ 滋賀県彦根市 御料理 伊勢幾
- ㉑ 香川県宇多津町 料亭 公楽
- ㉒ 高知県高知市 得月楼
- ㉓ 福岡県北九州市 料亭 金鍋
- ㉔ 大分県中津市 日本料理 筑紫亭
- ㉕ 大分県臼杵市 ふぐ・日本料理 喜楽庵
- ㉖ 長崎県長崎市 料亭 一力
- ㉗ 熊本県熊本市 料亭 田吾作