香川県宇多津町 料亭 公楽

四国の玄関口 蔵カフェと杉の網代造り

 宇多津町は岡山市から瀬戸大橋を渡り着く四国の玄関町で、JR宇多津駅は最初の駅。7世紀後半から瀬戸内海沿いの海上交通を結ぶ自然港として栄え、全国屈指の塩の町としても知られた。
 海岸からは多島美で知られる瀬戸内の夕日の絶景が見られ、海風が爽やかな大束川のほとりにある。数寄屋造りの建物は築100年を越え、米崎彰洋亭主の祖父が戦後すぐに借り受け、料亭旅館を始めたのが最初。以来、創業から72年。広大な塩田を埋め立てて再開発した地域は観光、商業集積地。ホテルや結婚式場の進出ラッシュで業態をシフトした。料亭を軸に9年前から蔵造りの大広間を先例のない蔵カフェに改装。古さと新しさが魅力のスペースとして人気を呼んだ。
 創業した祖父は建築家でもあり、大阪の大工を招き、趣のある建物に仕上げた。代表的造りは、大広間だった蔵カフェの天井の杉を使った総網代造り。庭の見える和室と少人数用の茶室のしつらえも荘厳な雰囲気が漂う。創業当時の社交の場として先端のダンスホールも1階に設けられている。
 古いものを残しながら、「変わることも大切」と進取の発想で転換した蔵カフェは、スペースを地域の宝の若者のアイデアで1日営業してもらう「夢応援プロジェクト」にも提供。現在未使用のダンスホールのにぎやかさは米崎亭主の記憶にもあり、「大人が楽しそうにしていた姿が浮かぶ。若者も一緒に集える場所になれば素晴らしい」と思いを描く。
 料理は、瀬戸内の魚料理が自慢で、徳島産のウナギ料理も評判だ。

瀬戸大橋を渡り、四国の玄関町。数寄屋造りの建物は築100年を越える。

蔵造りの大広間を蔵カフェに改装。若者のアイデアで1日営業してもらう「夢応援プロジェクト」にも提供している。

料理の敷紙も杉の網代を使ったおもてなし。

天井は、杉を使った総網代造り。創業者の祖父が仕上げた。

40名利用できる、川の見える部屋。

12名利用できる、庭の見える部屋。

お食事

高知県の上質の合鴨料理。鴨の肝煮、肝のバター焼き、鴨ロースのワイン煮、そして鴨鍋のコース。

昼会席、夜会席のおまかせ料理。瀬戸内海の自慢の魚料理を味わえる。

公楽名物のウナギ料理。

蔵カフェこうらくでは、自家製ケーキやスイーツも用意。

周辺観光のご案内

栗林公園
国の特別名勝に指定されている文化財庭園の中で、最大の広さを持つ栗林(りつりん)公園。緑深い紫雲山を背景に6つの池と13の築山を巧みに配し、回遊式庭園として、雅趣に富んでいる。
https://www.my-kagawa.jp/ritsuringarden

讃岐のうどん
讃岐のうどんは、シンプルな「かけうどん」から人気の「釜玉うどん」、甘いお肉がクセになる「肉うどん」など、さまざまな食べ方や味が楽しめるお店がある。「あったかい」「つめたい」など、麺やだしの温かさをオーダーできるのも楽しみのひとつ。

店舗情報

  • 所在地
    香川県綾歌郡宇多津町3643-1
  • 営業時間
    午前11時30分~午後2時 午後5時~午後9時
  •  
    不定休
  • 問合・申込
    0877-49-0334
  • アクセス
    JR宇多津駅から車で約8分
  • WEBサイト
    http://ryoutei-cafe-kouraku.com/kouraku/