文久3(1863)年創業。以来、154年の歴史を刻む。途中、大正14年に大火に見舞われ、瀬戸物と着物の2蔵を残し被災。移築してから94年たつ。継続は力なり、で訪れる客は、荘厳な館構えの空気感や落ち着いた建物の歴史と風格に加え、多い冬で2メートルに達する豪雪に耐える5寸柱が支える安定感や重厚感を絶賛する。
一貫して地域に根ざす文化としての郷土料理や素材とおもてなし料理にこだわり続ける。「おもてなし」こそ築き育まれ、蓄積された歴史と位置付ける。「地元秋田の食材を使い、とにかくおいしいものを食べていただき、もてなしたい」と板長を兼ねる7代目の石川博高亭主はきっぱり。郷土の「郷」と「食」を組み合わせて「饗」。来客に郷土料理の「きりたんぽ」や「ひろっこ」の食べ方を語り、30センチもある根を食べるセリを説明する石川亭主の顔が輝く。
同店ならではのもてなしに彩りを添えるのは、創業以来の器。こだわりの料理にマッチした器も料亭の味を演出する。男鹿半島で捕れる北限のトラフグや地魚のカンパチなどの鮮やかなお造りは、透き通って見える器と薄づくりの技のたまものだ。
店内は70畳と50畳の大広間がそろい、明るい雰囲気と荘厳感漂う部屋もあり、中庭の日本庭園を一望できる離れも人気。お祝いごとや法要など追悼のための部屋など目的に合うスペースが選べる。由緒ある、いぼ付きの鉄びん「松風」は国内に京都の寺院と同館しかない逸品で、茶席で使われる。自慢の日本庭園は代々の庭師の手による。枯山水が豊かな心持ちを誘う。
お食事
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小町まつり
数々の優れた歌を残した平安時代の女流歌人、小野小町。七人の小町娘が市女笠姿で登場し、小野小町が詠んだ七首の和歌を朗詠し奉納する。新緑のまつり会場の小町堂は一瞬にして平安時代へタイムスリップ。
http://www.city-yuzawa.jp/kanko01/689.html
店舗情報
- 所在地
秋田県湯沢市表町4-1-7 - 営業時間
午前11時~午後11時 不定休 - 問合・申込
0183-73-6143 ※予約制 - アクセス
JR湯沢駅から徒歩約5分 - WEBサイト
http://www.ryouteiishikawa.com/