新潟県新潟市 日本料理 行形亭

時代捉え〝らしさ〟守る 創業300年 伝統に立脚

 江戸時代中期の元禄年間に創業。松林の中で茶店として始まり、日本料理店の姿に変わったのは江戸後期ごろと伝えられる。300年以上にわたり、新潟を代表する名店として、多くの食通をうならせてきた。
 もともとの屋号は「浦島屋」だったが、中興の主人が粋な人柄で親しまれていたため「粋ななり」から転じ、「行形」という苗字と共に、店名も「行形亭」となった。
 客室は12畳から140畳の広間まで、趣の異なる13室。門を含む10カ所が平成12年、国有形文化財に登録された。2000坪以上の日本庭園に離れ座敷として点在しているため、穏やかな空間でぜいたくなひとときを過ごすことができる。華やかな酒宴に古町芸妓も彩りを添える。
 店のシンボル、鶴と松は庭に並ぶ黒松の古木、昭和50年まで庭で飼っていたタンチョウヅルに由来。祝いの席で用いる器、室内の意匠の随所にあしらわれている。
 料理は地元食材を中心に、旬の味覚を伝統の技で仕上げる純日本料理。11代目の行形和滋亭主は「時代の中で変わりながらも、〝行形亭らしさ〟を大切に」と老舗の味を守り続けている。
 「行形亭はお客さまからの預かりもの」との考えから、先々代が口にしていた「一歩進むな、半歩遅れるな」がもてなしの基本。時代に合わせて感覚を磨き、〝半歩〟〝一歩〟を見極めながら「お客さまが門をくぐってからお帰りになるまで、過不足なく十分なおもてなしができるように」と心を砕く。

客室は2000坪以上の日本庭園に、離れ座敷として点在。穏やかな空間でぜいたくなひとときを過ごすことができる。

 

タンチョウヅルは、店の随所にあしらわれている。

 

12畳から140畳の広間まで、11の客室がそれぞれ入口の違う離れ座敷になっている。

寿の間は、橋をわたり石段を上がった、行形亭の中でも一番高い所に位置する、明治10年に造られた座敷。

お食事

旬の素材を厳選し、郷土の味を盛り込んだ会席料理。行形亭ならではなの、非日常の空間を味わえる。

行形亭の華やかな酒宴に古町芸妓が彩りを添える。

周辺観光のご案内

白山神社
白山神社は、新潟市の中心部に位置し、新潟の総鎮守として千有余年の歴史のある神社。縁結びの神様として有名。初詣は約18万人が訪れる新潟市最大の初詣スポット。境内には「新潟名物ぽっぽ焼き」をはじめ、多数の露店、屋台が建ち並ぶ。
http://www.niigatahakusanjinja.or.jp/

旧齋藤家別邸
日本遺産にも認定された国指定名勝「旧齋藤家別邸」は、新潟三大財閥の一つに数えられた豪商・齋藤喜十郎が1918年に建てた、総敷地面積1,300坪を誇る広大な別荘。砂丘の斜面を生かした回遊式庭園は秋には松林の緑と赤いモミジのコントラストが庭園を彩る。
http://saitouke.jp/

店舗情報

  • 所在地
    新潟県新潟市中央区西大畑町573
  • 営業時間
    午前11時30分~午後2時 午後5時~午後9時30分
  •  日祝日(10人以上の場合、昼のみ営業可・要相談)お盆、年末年始休み
  • 問合・申込
    025-223-1188※要予約
  • アクセス
    JR新潟駅から車で約10分
  • WEBサイト
    http://ikinariya.co.jp/