大分県中津市 日本料理 筑紫亭

最高質の真ハモをしゃぶしゃぶで提供

 地元を愛し、自然を敬い、そこからもたらされる恵みに感謝。徹底的に地域と素材にこだわり、料理に妥協なし。理念は「食が生命、食は精神や魂を育てる。選び抜いた旬の食材を使ってすべて手作りし、決して手抜きをしない」。こだわりは食だけでなく、座敷や亭内に飾られる花は、全て中津の野に咲く花だ。
 「西の博多か、東の中津」と鉄道唱歌に歌われたほどにぎわった中津で、軒を連ねていた料亭で唯一解体されずに残った。明治34年の創業。大正3年築の主屋と離れと塀は、国の有形文化財に登録されている。主屋は中庭を囲みロの字型になっていて数寄屋風の造作。2階に52畳の大広間と20畳の広間がある。離れも数寄屋風で、宇佐航空隊の将兵たちが特攻出撃前夜に最後の夜を過ごし、軍刀を振るって傷ついた床柱が残る。
 主屋から離れに続く廊下を進むと、空気感が変わることに気付くという。敷地を横切り中津城から流れる水路を挟むためだ。
 長い歴史の中で、福沢諭吉や前野良沢ら要人たちが料理を囲み、日本の将来を語り合った。文人も多く立ち寄り、貴重な歌碑、絵画、書が飾られている。中庭の句碑は、放浪の俳人・種田山頭火の作品。
 名物はハモ料理。耶馬渓の森のもたらす豊富なミネラルと静穏な豊前海、中津湾が育てた最高質の真ハモを使うしゃぶしゃぶは筑紫亭のオリジナル。江戸時代に中津藩の漢方医が考案したというハモの骨切り技術で下ごしらえされ、湯の中で白い花を咲かせる。平成25年の大分インターハイ視察の際に皇太子殿下も昼食で訪れている。

明治34年の創業。大正3年築の主屋と離れと塀は、国の有形文化財に登録されている。

こだわりは食だけではなく、中津の野に咲く花で座敷や亭内を飾る。

52畳の大広間。

20畳の広間。数寄屋風の造りになっている。

静寂な佇まいの離れ。

刀疵の部屋。

軍刀を振るって傷ついた床柱が残る。

種田山頭火が筑紫亭の句会で詠んだ句「是が河豚かとたべてゐ」の碑。

お食事

真ハモを使うしゃぶしゃぶ。骨切りしたハモは、さっと火を通すことでさらに旨みを引き出す。筑紫亭では、梅肉のかわりに、出汁等に濃い口醤油を合わせ、特産のダイダイ、カボスの柑橘類のエキスを加えて作る。優しく上品な醤油味の中にハモの主張が息づく筑紫亭だけの名物料理。

江戸時代に中津藩の漢方医が考案したというハモの骨切り。

周辺観光のご案内

中津城
中津城は、大河ドラマ「軍師官兵衛」で一躍有名になった中津市最大の観光名所。日本三大水城に指定されており、貫禄あふれる城には日々多くの観光客が訪れ、中津観光にははずせないスポットになっている。近くに福澤諭吉旧居・福澤記念館がある。
http://www.nakatsujyo.jp/

耶馬溪エリア
中津市から車で約20分の山国川中流域にある耶馬溪エリア。山国川が削りだした溶岩台地には奇岩が連なり、美しい景色が広がる。その美しさは、日本三大奇勝や日本新三景に数えられるほど。

店舗情報

  • 所在地
    大分県中津市枝町1692
  • 営業時間
    正午~午後3時 午後6時~午後9時
  •  
    不定休
  • 問合・申込
    0979-22-3441※2人以上の予約制
  • アクセス
    JR中津駅から徒歩約8分
  • WEBサイト
    https://chikushitei.com/